画像・図形の操作



図形タブ: 図形と画像を自在に操作

図形や画像はシート上部の別空間に保存されるため、セルに対する表示・位置・配置・サイズなどを属性として記録します。図形・画像・グラフ等の属性を的確に設定でき、属性を簡単な操作で自由自在に操作できます。不可能を可能にするリボンのカスタム機能は、エクセルの図形の特性を最大限に活用できます

図形や画像をクリップボード経由で直接貼り付けたり、シート内の図形や画像の一括保存も可能です。画像のパス(画像の場所を文字で表示)から、セル内に画像を自動的に表示する事も可能です


◆エクセルの図形や画像の操作

エクセルの画像や図形は、シート上の上部空間に保存されます。シートと上部空間は完全に分離されているため、特別な操作が必要になります

画像・図形・グラフを自由自在に操作できます。マウスホイールで、サイズや位置を自由自在に調節できます

Point: 図形のみ操作できる図形の操作モードがある 図形とシートは完全に分離されているため、3つの操作モードがあります
クイックアクセスツールバーに配置(ボタンのオン・オフで切替)
  • オブジェクトの選択 … 図形のみ操作できるようになります(オン・オフ)
  • グリッドに合わせる … 図形がグリッドに吸着します(オン・オフ)
  • 図形に合わせる … 図形の位置に合わせられます(オン・オフ)

Point: 画像や図形とシートの位置関係は必ず設定する 図形とシートは完全に分離されているため、図形とシートの位置関係は必ず設定します
3つの設定があり、リボン上のボタンで簡単に設定できます
  • セルの位置とサイズに同調 … セルが移動・拡大すれば図形も移動・拡大する
      セル内に画像を配置する場合に設定(オートフィルタ・並び替えに対応)
  • セルの位置のみ同調 … セルが移動すれは図形も移動
      並び変えのみ対応(オートフィルタには対応できない)
  • セルに同調しない … セルにまったく影響を受けない

Point: 画像や図形をデータとして利用するには、図形をセル内に配置する 画像をデータとして活用するには、画像をセル内に配置し、セルとの位置関係を[位置とサイズが同調]するように設定します。画像がセルと完全に同調する事で、オートフィルタや並び変えができます

画像をセル内に配置するには、画像の左上角を配置するセルに移動します。画像をセル内に配置する機能で、セルとの距離を指定すれば自動的にセル内に配置できます

Point: 画像や図形は表示と非表示を簡単に切り替えできる 図形の表示・非表示の切り替え機能により、表示と非表示を自在に設定できます

Point: 画像や図形は表示はしても、印刷しないように設定できる 図形の印刷の属性を切り替える機能により、表示しても印刷しないようにできます
印刷しない図形は、シート上から検索して確認する事ができます

Point: 画像や図形を自在に選択できる 選択対象の数をダイヤログで表示し、選択対象を全て表示するよう画面倍率を自動調節する機能があります。この機能を利用すると、ボタン・オンになります。再クリックするとボタン・オフになり、元の画面に戻せます。選択した対象を画面内に確実に表示し、元の画面に戻せます

以下の選択機能では、画面外のものを選択した場合には、画面倍率を調節して表示します。画面倍率が調整された場合には、[選択を全て表示]ボタンがオンになります。再クリックで元の画面に戻せます

シート内の実画像とリンク画像の判別が瞬時にできます
  • 一つの選択した対象の、高さや幅の範囲のものを一括して選択できる
  • 一つの選択した対象の、上位置や左位置が同じものを一括して選択できる
  • 一つの選択した図形と同じ種類のものを一括して選択できる
  • セルの範囲とリンクした図形を一括して選択できる
  • シート内の全ての実画像を選択できる
  • シート上の全てのリンク画像を選択できる

Point: 画像や図形のサイズをマウスホイールで微調整できる 選択対象(複数可)の全体のサイズ・高さ・横幅を、マウスホイールで自在に微調整できます。通常のホイール操作で最小単位の拡大・縮小ができ、[Shift]キーを押しながらホイール操作すると倍の単位で拡大・縮小できます

マウスホイールで、選択対象のサイズを自在に微調整できます

Point: 画像や図形の形を変形できる 選択対象を黄金比の形に変形したり、高さを基準に正方形にしたり、横幅を基準に正方形に変形できます

Point: 角度のついた直線を水平・垂直化できる 斜めになった直線を、始点と終点を基準にして水平・垂直化できます

Point: 選択対象を均等配置しながら、その間隔をマウスホイールで微調整できる 選択対象を均等配置しながら、マウスホイールでその間隔を微調整できます。均等配置の操作が楽にできます

Point: 選択対象のコピーが簡単にできる 選択対象を、上下左右の方向に連続コピーできます。高さと幅の単位にコピーする方法と、セルのグリッドに吸着するコピーの方法があります

直線をグリッドに吸着して配置すれば、グリッド単位に連続コピーして、罫線の代わりとして代用できます。図形の直線は、その太さを自由に設定できます

図形や画像を連続コピーすれば、飾り直線として利用できます。間隔は均等配置の機能で簡単に微調整できます

Point: 画像や図形を一括して保存できる シート上の複数の画像や図形を、各種ファイル形式で、連番を付けて一括保存できます。画像は[bmp・jpg・png・gif]形式で保存でき、図形やグラフは透過Png形式(透明保持)で保存できます。図形やグラフは[emf]形式で、グループ化を保持したまま保存できます

Point: 画像や図形の差し替えができる シート上の画像や図形を、そのサイズと位置を固定したまま、クリップボード経由で差し替えができます

クリップボード経由での差し替えなので、エクスプローラーからコピーしたものでも差し替えできます。コピーしたものなら、どのようなものでも差し替えできます

Point: 画像や図形の位置の入れ替えができる 2つの選択した図形に対し、その位置だけを入れ替えできます

Point: 対象の属性だけをコピーできる コピーする対象の、塗り・サイズ・位置などの属性だけをコピーできます。コピーする対象を選択し、[取得]ボタンをクリックするとボタン・オンになります。ボタンオンの状態で、コピー元の図形の属性を自在にコピーできます。再クリックでボタン・オフになり、コピーモードが解除されます

※特定の画像や図形に、簡単に揃える事ができます
  • 色や線の太さなどの書式を揃える
  • サイズ・高さ・横幅を揃える
  • 上下左右の位置に揃える
    対象の上・下・左・右の位置に揃える
  • 回転の角度を揃える
  • 図形の調整値(形)を揃える
    図形の形を調節するハンドルの位置を揃え、同じ形に揃える
  • 対象のセルとの相対位置を揃える
    対象の左上角のセルとの相対位置を揃える

Point: 画像をシートに挿入する方法は3種類ある 画像や図形をシートに挿入するには、エクスプローラーなどの画像ビューワーで直接コピーし、クリップボード経由でシート上に3つの方法で挿入できます
  • 実画像 … ブックと共に保存される画像(ブックサイズが肥大化)
       ブックをパソコン外に持ち出す場合には、実画像として保存
       印刷を保存した解像度で印刷できる
       画像の容量を抑えるために、表示サイズの画像に変換する機能で縮小する
  • リンク画像 … ブックにはリンク先の情報として保存(ブックサイズが小さい)
       リンク情報から表示し、画像本体は保存しない
       ブックをパソコン外に移動すると表示されない
  • 画像パス … 画像を保存先の場所の文字として挿入。画像を文字データとして扱う
       画像パス(文字)から実画像・リンク画像を簡単にセル内に表示できます
       画像を保存したブックと同じ場所に保存すれば、相対パスとして保存できます
       相対パスの画像は、ブックと共に移動できます
クリップボード経由で挿入した3種類の画像は、挿入元の画像パスを記録しています。そのため相互変換が可能で、実画像とリンク画像の判別も簡単にできます。挿入元のフォルダを開く事もできます

リンク画像を状況に合わせて実画像や画像パスに自動変換できます。全ての相互変換が可能なため、効率的な画像の運用ができます

Point: 画像パス(文字)から、画像をセル内に余白を指定して表示できる 画像を画像パス(文字)として保存した場合、画像パスから画像をセル内に自動的に表示できます。挿入範囲を登録しておけば、ボタン一つで画像の挿入と削除が行えます。画像とセル枠との距離を指定して、適切なサイズで画像を表示できます

画像パスから実画像を表示すると、高解像度で鮮明に印刷できます。大量の画像を、データベースとして活用できます。画像パスからリンク画像を見本として表示し、そのまま保存すればブックのサイズを抑えられます

Point: 画像や図形の各種変換が可能 挿入した画像は、シート上で拡大・縮小しても、元のサイズを保持しています。縮小して保存しても、ファイルサイズは変わりません。画像を表示サイズに変換すれば、ブックのサイズを抑えられます。選択した画像を表示サイズの[png・jpg・gif]形式に一括して変換できます

挿入した画像の実サイズは[原寸大で表示]機能で実際のサイズを確認できます。再クリックで、元のサイズに戻せます

図形は[拡張メタファイル]に変換できます。図形内部の文字は、拡大縮小してもサイズは変わりません。拡張メタファイルに変換すると、全てが一つの部品として分割されるため、文字も拡大・縮小できます。但しエクセルの部品としての編集はできなくなります

クリップボード経由で挿入した画像は、全て挿入元のパスを記録しているため、相互変換が可能です。実画像をリンク画像に変換したり、リンク画像を実画像に変換できます

セル範囲を、図やリンクした図形として貼り付けた場合、図とリンクした図形は相互変換ができます(カスタムリボンで貼り付けた場合のみ)。図をリンクした図形に変換でき、リンクした図形を図に変換できます

図形の挿入
●基本図形の挿入
基本的な図形を挿入できます

図形の位置と表示の属性
図形の位置と表示の属性を自在に操作できます
●図形の位置属性
[セルの位置とサイズに同調・セルの位置のみ同調・セルに同調しない]の3つの設定が行えます
●図形の表示属性
[全て表示]・[全て非表示]・[選択を非表示]・[選択のみ表示]で、図形の表示と非表示を自在に切り替えできます
●図形の印刷属性
[図形を印刷]・[図形を印刷しない]設定により、図形の印刷の切り替えが簡単にできます
シート上の印刷しない図形を一括して選択して確認できます

図形の色属性
●図形の色と線の色を自在に操作(書式タブの色設定と同一)
塗り色・パターン・線の色を、ボタンとメニューから簡単に設定できます


図形の各種属性の設定
図形の属性を自在に操作できます
●図形の基本設定
図形の属性ダイヤログ、規定の図形の設定、オブジェクトの選択と表示ができます
●文字方向と配置
図形内部の文字方向と配置をメニューから簡単に設定できます
●文字間と行間の設定
図形内部の文字間と行間をメニューから簡単に設定できます
●図形内部の余白の調整
図形内部の余白をメニューから簡単に設定できます
●図形の線の設定
図形の枠線や線の属性を自在に設定できます

図形の選択
図形の選択を自在に操作できます
●選択図形を全体表示
選択した全ての図形を、画面内に表示。元の画面に戻せます
シート内の実画像とリンク画像の判別ができます

図形の配置
図形を自在に配置できます
●グループ化・重なり・配置
図形のグループ化と解除、図形の重なり、図形の配置
●図形の角度
●図形の均等配置
図形を均等配置でき、図形間の距離をマウスホイールで微調整
●図形の直線の水平・垂直化・グリッドに吸着・入れ替え
・角度のついた直線を水平・垂直化
・図形をグリッドの位置に吸着
・クリップボード経由で、図形の差し替え
●図形のセル内配置
セル内の図形を、セルの中央・横中央・縦中央に配置

図形のサイズ調整
図形のサイズを自在に操作できます
●図形のサイズ調整
図形のサイズを、マウスホイールでリアルタイムに微調整
拡大・縮小を画面で確認しながら簡単に微調整できます
●図形の形を変更・セル中央で拡大縮小
・図形の形を、黄金比の形と正方形に変更
・セルの中央で拡大・縮小

図形をセル内に配置
図形のサイズをセル内に収まるように自動調節
●図形をセル内に自動配置
・図形が左上角のセルに収まるように、余白を指定してサイズを自動調節
・図形を強制的にグリッドに吸着
・選択範囲内の縦範囲・横範囲に収まるよう、余白を指定してサイズを自動調節

図形のコピー
図形のコピーや、属性のコピーが簡単にできます
●図形の連続コピー
図形を指定の方向に、図形のサイズ単位と、グリッド単位にコピー
※連続コピーした図形は、均等割り付けの機能により、適度な間隔に自動調節できる
●図形の属性をコピー
特定の図形の書式・サイズ・位置に揃える
 ・ 一つを図形・画像・グラフを選択し、取得ボタンをクリックするとボタン・オンになる
   ボタン・オンの状態で、他の図形を取得した書式・サイズ・位置に揃えられる
 ・ 使用後は再クリックしてボタン・オフにする

図形の各種操作
●直線の波線化・囲み文字・リンク図形の作成・ワードアート・リンク図形の相互移動
 ・直線の波線化と、波線を直線化
 ・丸の囲み文字を簡単に作成
 ・アクティブセルとリンクしたテキストボックスを作成
 ・アクティブセルの文字を取得して、ワードアートの文字を自動作成
 ・リンク図形と参照セルとの間を、ボタンのクリックで相互移動
  ※カスタムリボンでセル範囲を図として貼り付けた場合も、参照セル範囲との相互移動が可能
  (通常機能で図として貼り付けた場合は不可)

画像の各種処理
<画像の挿入>
●図形や画像の挿入
・図形や画像を[実画像・リンク画像・画像パス]として、クリップボード経由で挿入
・セルの画像パスから自動的に表示する範囲を登録
・自動挿入範囲の削除
・自動挿入範囲を登録すれば、ボタン一つで一括挿入と一括削除ができます


<画像の各種操作>
●一括配置とセルサイズの調整
・選択した画像を、アクティブセルを起点に右・下方向にセル内に自動配置
・セルサイズを、縦の余白・横の余白を基準にサイズ変更
・図形の右角上のセルのサイズを、図形のサイズに変更
●図形や画像を連番つけて一括保存
選択した図形や画像を、指定のファイル形式で、連番付けて一括保存
●選択した画像を、表示サイズの各種ファイル形式に変換
・選択した画像を、PNG・GIF・拡張メタファイル等に変換
・実画像・リンク画像・画像パスを相互変換
・セルとリンクしたリンク図形と図を相互変換

●図形や画像のチェック
・挿入画像の挿入元のフォルダを開く
・挿入した画像の挿入元が実在しているかチェック
シート内の全ての実画像とリンク画像を選択してチェック
<画像の縮小と実サイズの確認>
●画像を移動サイズに縮小と、画像の実サイズの確認
選択した画像や図形を、移動サイズに縮小
画像の実サイズを確認し、直後のクリック(10秒以内)で確認前のサイズに戻せます
<画像パスからセル内に自動表示>
●画像パスから画像を自動表示
選択範囲のセルの画像パスから、画像をセル内に自動的に表示
印刷する場合は、実画像で表示。見本として表示して保存する場合は、リンク画像で表示